91 イメージすることの大切さ


 
これは著名な方がもうすでに、色々な所で言っていることなので、

私のような若輩者が、今更言う必要もないのですが、

一応基本に戻って、いかにイメージすることが大事かについて

身近な題材で述べます。



 今回はブルグミュラーの、【清い流れ】を例にとって述べます。

最初にもしも、この曲にタイトルがついていないとして、

譜面を見てみましょう。



 譜面を見ると ABA 形式の曲で冒頭Aパートは、

mormorando【囁くように】の指示があり、

ppで曲が始まりクレッシェンド 、ディミヌエンドをして 再びppにクレッシェンドして

B パートへ。Bパートはpで始まり クレッシェンド、ディミニエンドをして、

Aパートに戻りAパートの最後は、ppの中でのクレッシェンドで終わり。


 文字だけだと分かりづらいですが、

ディナーミクを抜き出すと、こうなります。

A  【pp<>pp<】 B【 p<>】 A  【pp<>pp<】


 この曲は、PPからPのクレッシェンドまでで、表現する事となります。


 もしこの曲に、清い流れという、タイトルがついていなかったら、どうでしょうか?




 私の場合、これは流石にねぇ、、、と言う事で、もしかしたら、

ミスプリかもー? なる自己判断とともに、

もうちょっとディナーミクに、幅持たせてみようかなーみたいな、

良からぬ心理が、きっと働いてしまうと思います。


 mormorandoとは書いてあるけど、流石にずっとじゃないよな、、、、

とくに1800年代に書かれた譜面だし、なにかの手違いだろうと、

決め込んで、気が付けば、大見栄をきった激流に、、、

なんて可能性も、ゼロではありません。



ここに、【清い流れ】と、タイトルをポンと提示されたらどうでしょう?



 日差しを浴びて、キラキラと透き通った清流


 私は何の迷いもなく、PPからPの間で弾くと思います。

 と、このように、譜面にどんなイメージを持たせるかで、

演奏が激変することがあります。




 例えば、【エリーゼのために】を弾くときなど、

エリーゼ(テレーゼ)は3人くらい、候補がいますから

それぞれ肖像画見てから、思い浮かべて弾くと、

演奏が変わるかもしれませんよー。



 次章は、私の得意技、クルっと180度手の平返し。

イメージするだけでは、全く弾く事は出来ないに付いて述べます。






92 イメージするだけでは、全く弾く事は出来ない


















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