95 移動ドが判明した人へ送る音大受験アドバイス1
移動ドが判明した方に、まず音大受験聴音の実態を紹介をいたします。
まず試験問題はどのような傾向で、作られているかというと、
固定ドの受験生が、鍋の音を取るのと同じように、
ただ無機質に羅列でとっていないか、調べる問題が殆どです。
具体的に例をあげます
この問題は、固定ド用の問題とすると、
ハ長調でラ♭をソ♯で取っていないか、
万が一ソ♯でとってもあとでなおせるか。
そうです、固定ドの人は、あとから考えて、いけね!!!
ここは上行してるけど、モールドゥアだからソ♯じゃないわーと
あとから考えて、直すことも可能です。
勿論和声を感じて取っていれば、その場でも、間違える事はありません。
では我々移動ドはどのような沼にハマるかというと。
三小節目のドで主音がハ短調のドにつまり、
レミファソ♯ラに聴こえてしまいパニックになってるところに、
突然長調のファミレシドと聴こえ、もし先ほどのドをイ短調に聞いていたなら、
同主調のイ長調に転調されたように聴こえて、そんなわけないと何も書けず
白紙、、、大体このような事態に陥ります。
そしてあとで直すことは不可能です。なぜなら直す音が埋まってないのですから
そう、移動ドは私の造語ですが、命名すると超トニック過敏症なのです。
とにかく曲中で解決音を探しまくり、トニックに敏感なのです
この曲ですとハ長調の
Wのモールドゥアで留まれず、ラ♭からシでXドでTのハ短調
でトニック解決しかも聴こえ方は、ドでなくラで聴こえてしまうのです、、、、
本来無機質に鍋の音をとるように聴音してないか?
ちゃんと和声を感じて取っているかを、ふるいにかけてる問題なのに
我々移動ドは和声を感じすぎて、正確にはトニックを強烈に感じすぎて
音自体が取れなくなる、悪循環に陥るのです。
そして採点する側の先生は、無調も取れまくる、当然固定ドの先生ですから。
白紙の答案をみて、
単にテストできる段階にない子と、烙印を押されてしまうのです。
ちなみに移動ドで、無調の曲の聴音は
相対音感がいくらあっても相当厳しいと思います。
開始音が示されなければ、永遠に私は聴こえないと思います。
その代わり古典調律で演奏されても、余裕でとれるでしょう。
固定ドの人に移動ドの説明は非常に難しいですが、簡単に例えると、
古典調律された音を、バリトン記号で変イ短調の曲を、嬰ホ短調に移調しながら
取ってみる、それくらい移動ドにとっての、転調借用は大変なのですww。
次章では具体的な対策方法を書きたいと思います。
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