99 音を出した後の指はコネコネしても意味がない




 一昔前、音を出した後、指をコネコネして、あたかも感情を込めてるかの演奏が




一定数いたし、そう指導されている話も聞いたことがあるし、




実際にそう信じている方に、会った事もありますので、




今回はバイオリンのように指でビブラートやコネコネして




音に変化を与えることが出来るのか?【出来ません後述】を解説します。






ピアノ【現代】を弾く上で、大事なことは、ピアノの構造を知っているかどうかですので、




ピアノが音を鳴らすまでの、動作を私の拙い絵を使ってものすごーくざっくり解説します。




赤字のスキマに注目しながら見ていってください。








弾く前の状態


鍵盤とハンマーが触れており、ハンマーは弦に触れていない。









鍵盤を押した瞬間




鍵盤がてこの原理でハンマーを押し、ハンマーは、




鍵盤から離れ放り出され弦にぶつかり弦が発音する










発音直後




ハンマーが発音直後ハンマーは弦から跳ね返ってきます。




この跳ね返ってくるのが重要です。




何故ならもしハンマーが弦に当たりっぱなしだと、




ハンマーで今度は弦の振動を止めてしまうからです




トライアングルや太鼓もそうですよね?打ったバチをすぐ離すのと一緒です












発音後




跳ね返って来たハンマーはハンマーをキャッチする装置に収まり固定されます




この1234の絵の事柄はほんの一瞬で行われ、




もしコネコネしている場合は、この絵4の時にコネコネすることになります。










ここで大事なのは指と鍵盤は接触していますが、




鍵盤とハンマーは接続が途切れているし




そもそもハンマーと弦の接続も途切れているのです。




言い換えれば




発音後、指は弦にアクセス出来ないのです。




ピアノ【現代】とはそういう楽器なのです








何故現代のピアノと書きましたかというと、大昔、ピアノの前身の楽器で




クラヴィコードというものがあるのですが、この楽器は発音中




ハンマーに代わるタンジェントが弦に触れっぱなしで、なんとビブラートできるのです。




しかし今回はいわゆる現代の皆が思うピアノですので省きます。






話を戻しまして




ピアノで感情を込めて、それが音になるよう、




考えねばならないのは、音を出す直前までとなります。




これ、実はほかの楽器とかなり変わった構造なのです。




管弦楽器は、出してる最中にも当然音に演奏者がアクセスできるのですが




ピアノは残念ながら出来ません




どうしてか?




そういう楽器だからです






従いましてピアノで指コネコネでビブラートをかけることは、




すっぱりあきらめましょう。




どうしてもあきらめられない、いや私はできるというあなた、、、




唯一考えられる可能性は握力400kg越えで指をコネコネすることで




ピアノごとユサユサ揺らせれば、ワンちゃん可能かもですが、、、、




現実的ではないでしょう




普段特に意識せずに弾いているピアノですが、




これほど自分の体から、発音する弦まで数々の部品を経由して、距離が遠い楽器は




相当珍しいのです、普段なかなか見れないピアノの内部、




調律の時に見せてもらうのもよいでしょう。




反対に近すぎて見ることのできない楽器は、声楽ですね。




この対極にある構造の声楽とピアノが、一番ポピュラーな組み合わせというのも




また不思議なものだなーと思う今日この頃でした。























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